陰 陽 庵
護摩の炎に浮かぶ魔物
事例5
それは道北のとある街でした。
ある方から紹介で、ご自宅の様子がおかしいというご相談を受けてお宅へお邪魔致しました。
ご相談者はかねてから霊感が強く、普段から金縛りや身体の自由が利かなくなりブルブル震えるといった状態が続いておりました。
我々がお邪魔した時も、お話を始めた途端に身体が震える・揺れる、そして家の仏壇の扉がガタガタと揺れるという現象が起こりました。
早速家の祈祷を始めることにし、仏壇の前に祭壇を作り神道護摩を始めました。
するとたちまち仏壇のお位牌が倒れ、扉が動き、お鈴が勝手に鳴りはじめるという現象が起こりました。
祈祷終盤、依頼者の身体に異変が起こりはじめました。
身体がブルブル震え始めたと思った瞬間、正座して座っていたにも関わらずそのままの体勢で垂直にかなり高く飛び跳ね始めました。
そして唸り声と奇声をあげながら「法師よ帰れ!!」「恨んでやる!!この家族!!」と繰り返し繰り返し叫び始めました。
このご家族を苦しめていた正体…それは狐でした。
大暴れを繰り返す依頼者に対して不動法にて立ち向かって行ったのですがこの狐、なかなか言うことを聞いてはくれず、離れてもくれません。
原因を聞きだすと、依頼者の父方の血縁がこの稲荷神を粗末に扱っていたとのことで怒りをかったのでした。
低級な狐であれば不動法にて退治できるのですが、相手は稲荷神。
最終的にはこちらも五大明王法に切り替えて撃退することに成功。
現在は怪現象も収まり、穏やかに毎日を過ごしておられるそうです。
事例6
かつて石炭産業で栄えたその町は、今はその衰退により町全体がひっそりとしている。
そんな片隅にその家はあった。依頼者は家主とその妹。
妹は霊感が強く霊媒体質で、数年前に兄が買ったその中古住宅に違和感を感じていた。
兄はその家に住んだ後、自分の周囲にいる人たちが精神的におかしくなると感じていた。
現に、再婚をした12歳年下の妻は現在とある病院に入院中であった。
依頼を受けた我々は早速そのお宅へお邪魔することにした。
玄関先に車を停めた途端に2階の窓より突き刺さるような視線を感じる。
異様な雰囲気はお家に入る前から続く。
家の外観を写真で撮る。家全体がオーブで覆われる感じに写し出される。
家の中へ入ると玄関先向かって右手に2階へ続く階段があった。その階段は螺旋状になった形状で上に続く。
階段の真ん中で何者かがこちらを見ている気配が感じられる
。容姿を説明するならば映画「リング」に登場する貞子の様な出で立ちに感じられる。
階段の段数は13階段…。やはり厳しい数字であった。
2階部屋を見せてもらう。視線を感じた部屋だ。
…そこは荒れ放題の部屋だった。
埃まみれの荷物に蜘蛛の巣がいたるところに張り巡らされ、見たこともない巨大な蜘蛛の死骸が数匹転がる状態に絶句…。
1階リビングから仏間・寝室にかけて見せてもらう。
我々が到着する前に妹が多少片づけたと言うが…どんな状態だったか想像がつく。
事情を伺い状況を見た我々は、この住宅の土地の因縁からくるものと判断し、仏壇の前に祭壇を作り神道護摩を行った。
祝詞をあげてすぐに妹に異変が起こる。
元々霊媒体質であった彼女に亡くなった彼女たちの母親と名乗る者が憑依したのであった。
「あれ(兄)は…どうしようもないから…心配で…」と言いかけたその時、更に妹の態度が急変する
「ぐぅおぉぉ…ぐぅぁぁぁ…何をする…帰れ!」と土地の亡者である。
「ここに住まうものは呪ってくれる!」と叫び暴れる妹になすすべなく見つめる兄。
原因はこの住宅を建てた最初の建主が地鎮祭やその他一切の事を行わず、土地神様の怒りをかったものであった。
土地神様の怒りを鎮めるための供養を家主が行う事で全ての災難を取り払っていただけるようお願いをし「必ずするように」と念を押された後、その土地神様は妹より消えました。
一連の祈祷を終え、最終的に土地神様とお母さんに言われた事を実践していただければ災い転じてと言うように、良い方向に向かうでしょうとお話をして帰ってまいりました。
それから一年が経過しました。先日、妹さんよりご連絡があり再度祈祷をしてほしいとありました。
理由を伺うと祈祷の後、言われたように供養等を行っていた時は奥さんが順調に回復し退院した。
その後、めんどくさいと言い始め何もしなくなった途端に、奥さんが再入院して結局は離婚。
兄自身も今入院してしまった。また祈祷してほしい。とのことでした。
もう結果は出ています…。
何度祈祷を行っても約束を破り供養を怠れば結果また土地神様の怒りをかうのです。
神様は勿論ですが人間もそうですよね。
約束したものを裏切られたら倍返しの気持ちが湧くものです。
努々ご用心を…。
事例7
それは道北のとある街です。
ある方のご紹介で依頼者の方にお会いしました。
その方のご家庭では母方ではお稲荷様を、父方では龍神様をお祀りされていたそうで、家族関係も複雑で誰も手を合わせる人がいなくなり、最終的には諸々をお焚き上げしたそうです。
しかし、その頃より依頼者には奇妙な現象が起こり始めたそうです。
毎日得も言われぬ悪夢にうなされ、金縛りの日々、部屋には何者かが俳諧するという怪奇現象が続きました。
就職し一人暮らしを続けて行く中でこんな毎日が嫌でお見合いをし結婚。
その後数年は何事もなく生活をしていましたが、次男が中学に入学したあたりから悪夢がまた始まり、狐が部屋中を走り回る・双頭の蛇が身体に巻き付くという夢にうなされ始めました。
真夜中に奇声をあげたり、そのまま奇声を上げながら近所を俳諧し警察に通報されるということが数回発生したため、精神神経科を受診させられるも異常はなく「ストレス」と診断されたと言います。
ご自宅に着いてお話を伺っている最中も唸り声をあげる・四つん這いで歩きはじめる・身体をくねらせ這いずり始めるなどの奇行を繰り返しました。
ただならぬ異常事態に祈祷準備を急ぎ、直ちに祈祷を始めました。
祈祷中も唸り声は激しさを増し、いきなり立ち上がったと思うとキッチンへ走り水を汲み、護摩の炎を消そうとし始め、家族に必死に止められましたが家族の力は利かないため、急遽術で身体を縛り上げました。
その間、玄関チャイムが何度も鳴る・リビングのオルゴールが鳴りはじめる・テレビがついたり消えたりを繰り返しました。
ご家族もここまでの状態を経験するのは初めてだったらしく、ポルターガイストとはこのことかと実感したようです。
祈祷中盤、暴れていた依頼者が口を開き始めました「俺を苦しめた奴はこの家族だ!!繁栄させてやったのに!!」と。
その後はまた唸り声をあげ暴れようとします。
祈祷の終盤にさしかかると暴れ方が一段と激しくなり術で抑えるのも大変になってきました。
あまりに暴れるので使っている数珠を依頼者の首にかけて、数珠の力と術の力の双方で抑えつけることにしたところ
「おのれぇ…もう俺らは去る!!こうも侮辱されるのはみじめだ!!去るぞ!!覚えておけ!!この身内の誰かに飛んで必ず祟ってやる!!」その言葉を最後に依頼者は正気を取り戻し、家に起きていた怪現象もなくなりました。
負け惜しみなのかチャンスをうかがっているのか…それ以来、魔物の気配はないそうです。
依頼者には先祖・魔物全てを含めて供養する気持ちで手を合わせるようにアドバイスはしております。
もしまた魔が降りた時には、大変な闘いになるでしょう…。
線香護摩による祈祷・祈願の事例
※依頼者の許可をいただいて掲載しております。